Snap Shot 7

天国

陶器で有名な滋賀県信楽にある"MIHO MUSEUM"に行ってきました。
開通したての名神大山崎ジャンクションから、京滋バイパスを経由すれば、京都の渋滞に巻き込まれることもなく、1時間半足らずです。
"MIHO MUSEUM"に行こうと思い立った直接の動機は、ジャパンデザインネット事務局発行のメールニュース『Design Weekly』のプレゼントで招待券が当たったからですが、ホームページで見るこの美術館の建築は、まえまえから、気になる建築の筆頭でした。
この美術館の設計は、あのルーブル美術館のガラスのピラミッドを造ったI.M.ペイ氏によるものです。
何と、建築容積の80%以上が地中にあるそうで、正面から見ると、とても大きな建造物があるようには見えません。が、いったん中に入ると広々として、ガラスのピラミッドを思わせる天上からは、太陽光がさんさんと降り注ぎます。周囲の山の斜面や森に埋まっているのに、圧迫感や閉塞感は、まるで感じません。
どうせ山を切り開いて人工物を造るなら、こういう考え方がもっと必要でしょう。
周囲には、いくつものゴルフ場が点在し、あちこちで第2名神高速の工事現場が山を崩し橋脚を建てトンネルを掘り続けている地域ですが、美術館周りは、手つかずと言ってもいいほどの自然のままの山や谷が残っていました。贅を尽くす、とは、こういうことなんでしょう。

_2003.8.24