視的生活
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中崎町

中崎町

中崎町

日本一緑が少ない大都市大阪とは言え、あちこち徘徊していると、この時期、意外なほどに桜と出逢う。カメラ雑誌や旅行雑誌、写真集に出てくるような「立派」な木ではないにしても、ご近所の「自慢」であったりするようだ。
背景やシチュエーションの違いはもちろん、その一本一本、色が異なり、花のつき方もまちまちなのが、「名所」にはない特色で、一本一本が、それぞれにその存在価値を認められているように見える。
観光地の産業化された桜も結構だが、共同社会で共に生きる桜こそ貴重だと思う。
「日の丸」や「君が代」を暴力的に圧しつけるより、こういう桜を国旗に、「さくらさくら」を国歌にすればどうか、などと考える。なにより、覚え易くて象徴的だ。
そう言えば、サッカーの日本代表ユニホームに、桜をあしらったデザインもあったな。

_2004.4.07