視的生活
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オリンピックが終わり、フォトキナも終わり、11月中には、キャノンEOS1Ds Markllをはじめ、待望のコニカミノルタ、ペンタックス、オリンパスから新しいデジタル一眼レフが発売される。日本の「五大メーカー」が勢揃いし、異色?のマミヤやライカの参入、キャノンとニコンは、第2世代に入る。久しぶりにバイヤーズ・ガイドやカタログ、カメラ店の店頭が気になってしかたがない。
コンパクト・タイプは500〜700万画素、一眼レフタイプは800万〜1,000万画素超が当たり前になってきた。大は小を兼ねるとはいえ、60GB程度のハードディスクなら、あっという間に満杯だ。「すぐに消せる」のがデジカメのいいところだそうだが、フィルムを入れずに写真を撮る人はあまりいなかったはずだから、やはり、「保存」することは、写真の前提であるはずだ。私は、何かの拍子でシャッターが切れてしまったカットも、すべて消去せずに残している。というのも、最もフィルムに近い状態で写真をしていたいからだ。
メーカーのニュース・リリースやフォトキナのレポートにざっと目を通すと、ケミカル一眼レフがそうだった以上に、各メーカーの特色がうかがえるのは、とても面白い。小型化にこだわったり、手ブレ補正にこだわったり、ホコリ取りにこだわったりと、その方向は様々だが、総てを備えた“フラッグシップ”は、今のところ登場しない。
とはいえ、デジタル・カメラは、「フィルム内蔵」カメラと考えられるので、撮像素子や画像処理エンジン、色作りや絵作りを含めたハードとソフトの入り乱れたところにメーカーごとの得手不得手やこだわりが見えるようで、選ぶ方としては、なおのこと面白いと言えるが、2年で買い換えを迫られることを考えると、決断するのは難しく、政財産業界の思惑通りの「消費」を強要されるようで、気分が悪い。
その上、デジタル化によって、クライアントから「早い!安い!」を強要されるようになった業務用としては、さらに厳しい決断となる。
従来より、ライカやハッセルブラッドなどの高級機は、プロよりもハイ・アマチュアにもてはやされてきたようだが、ここへ来て、EOS1D_Mark2などは、そういう人たちを中心に売上げを伸ばしているように見える。「中級機」という位置づけで、発売から一月半を経たEOS20Dは、いつでも入手できる状況にはないらしい。
「弘法、筆を選ばず」と言うが、デジタル・カメラについては、今のところ、ブランドやオーラではなく、価格=性能と言い切れるところがある。
受光素子の大きさや解像力は勿論、ソニーのツァイス、松下のライカに続き、コダックのシュナイダー・レンズの実写画像は、確かにアドバンテージを持っているし、ピント精度や連続撮影能力にも、価格差が現れる。
にしても、L判やポストカードサイズでは、それほどの差が出ることもないし、パソコンやプリンタの差もある。機器や後処理の選択肢が広がった分、写真の未来も広がって行くのだろうか…。

_2004.11.12

ファルージャ再攻撃やアラファト議長の死、小泉首相の発言などで、悲観的になるのを止められない。巷におけるゲバラ人気って、いったい何?